6月中に出そうと思っていたのが、もう10月になってしもた。(少し、大がかりになると、構えてしまって、手が付けられぬようになるのが、年寄りの習性か、或いは、自分に固有の性癖であるのか?) 7月上旬に出すことにしていたのに、遂に、今日に至り、誠に、申し訳ない次第で、この遅れ、ご寛容のほどを、お願いしたい。言い訳は、これだけにして、今年の異常気象は、皆さんには、いかがでしたか。三度の台風・地震はいかがでしたか。地震は、たいしたことはなかったが、台風で植木がなんぼか傾いた。杭を打ち、今後の大風対策とした。皆、元気のことと思っています。この便りは、私の近況・心境を、お笑い種にお知らせするものです。

 さて、昨年12月30日午後6時より、今治市城下町で恒例のクラス会が行われ、阿部憲治, 池内・越智偉・柏木・武田公治・野間・羽倉・藤本・村上篤信・山岡・吉武の面々が出席、男性 のみで、これは、初めてであった。遠慮のない話、近況など、シミジミ、親しく大人の付き合い が、鍋の煮えるなか、続いた。二次会まで付き合い、阿部君に送ってもらったがこ帰宅後の記憶 なし。次回は、今年も12月30日、今治築城・開町400年の最後から2日目の夜に開かれる ので、公治君の絶大なる御苦労による御案内を多とし御参集願いたい。差し迫った死期を半ば気 にしている私から見れば、羨ましく「青春している」現役人に会い、活力を得たい。

 級友の消息について、以下の如し。

 池内尚司 府立病院救急医療部長となる
 大森真二 昨年7、月退職、新天地(?)で奮闘中
 大見広規 北海道庁を止め、市立名寄短大の教授になる予定
 小澤修二 農薬知財探究で海外に行くこともある
 合田純一 つくばより東京に帰る
 丹下邦彦 JFEステイールを退職、豊島区役所に入る
 村上篤信 伯方島に、老人保健施設建設中
 矢野哲男 九州農政局より東海農政局(名古屋)へ転勤
 倉井(森)久子 府中市へ転居

 私の日常は、特に変わることもない。満71歳の日常が、君達に関心があるとも思われぬが、我慢して、お付き合い願いたい。前に知らせたものと大差ないので、読まんでもエーゾ。

 早朝、3時半に配達される日経を読むことから、一日は始まる。この歳になっても、新情報は是が非でも、知りたい。週刊文春・文芸春秋・婦人公論・サライ〔年収800万の年金生活者をお相手にしているとかだが、誰のことかと思う〕考える人が来ると、夢中になって読み耽るのも浅ましい限りである。時に、教え子の名前を記事の中に見て、彼(彼女)が、こうなったかと思うが、人事欄を丹念に読む馬力はないので、失礼していることも多いのではと、お詫びします。疲れて、一眠りすることもある。5時半になると、読売が来る。これも、死亡欄まで見て、我、よく生きたりの感慨を、新たにする。夏中、自転車で30分あちこちしたが、歩きはしない。朝食をとり、腹を立てながら、ワイドなんとかを見る。例によって、満腹になると、眠たくなり、眠ることもある。裏にある、日光が午後になってから良く当たる土のある所で、メダカに餌をやったり、雑草を抜いたりする。今年は薮蚊によく刺され、家のなか(風呂・トイレ)でもやられ肝臓が弱ったせいか、かゆくてたまらない。アオイラガ・チャドクガにも 5・6 回刺され、これは痛くて腫れが治るのに1週間位かかる。往生しよる。本も読む。午後も、よく寝る。4時から中1から高3まで、10時くらいまで、英語を教えている。それから、CDを聞いたりしていると、眠りが訪れると有り難いが、寝させてくれないと、寝酒だけを飲んで眠りたいのだが、ものを食い散らすので、目方は減らず、水膨れ状態で往生。寝豚の生活か?

 The Daily Yomiuri(値段が安いのと、読売の記事が英訳されていることがあるので、来ている生徒に和文の切抜きと一緒に配るが、何の反応もない。セガナイ)を読んでいると、中国とインドでは、女児の数が少なくなっている由。全地球規模で考えると、どんなことになるかは、予想してしても始まらんが? 欧米で男児に割礼をしていることも、この歳になって初めて知った。最近、本で、マルクスとフロイドを崩されたのも、大ショック。薬で、脳内環境が、劇的に変わるなんて、トホホである、生き物は、化学反応体か?

 気は若いのに、体力なく(尻に触ると、模式図の如く、筋肉が骨に付いているのが分かるのも癪である)、薬(ユリノーム[高尿酸]ニューロタン[高血圧]ガスター[胃酸過多]デタントル点眼液[緑内障])を真面目に服用して数値は、境界ながら、正常値のなかにある。感情失禁で涙脆くなり、テレヴィを見ていても、シニア料金(¥1000)で、映画を見ていても、ウルウルすぐなる。字幕で英語が聞こえるのは以前通り。努めて、本を読み、美術展を覗き、旅に出て新知見を得、新知識を人から得たいのだが。養老孟司、柳沢桂子、医者関連の本は医学部志望者がいるので、努めて読むように、している。解説をされると、すぐに信じるアホーと我が身を心得ているが、解説本の魅力には、抵抗できず、こんな裏があったと言われると、本当かと疑わないのは、中途半端な秀才のよく落ちる落とし穴である。所詮、脳が創り出した虚構であり、それを有り難がるとは情けないと思いながらも、本に赴く業の深さ。中学2年生から、本読み中毒に罹ったので、酒飲み同様,治りようがないのかしらん。例えば「復讐する海−捕鯨船エセックス号の悲劇」「ニッポン「亜熱帯」化宣言」「セックス・ボランティア」「ドクター・タチアナの男と女の生物学「「アナル]とはなにか」「蜀山残雨」「逝きし世の面影」「吟遊詩人たちの南フランス」「脳の中の小さな神々」「文豪たちの大喧嘩」「隣の寝室」「素白先生の散歩」「ジョンソン博士の言葉」「イギリス近代詩法」「乱視読者の英米短編講義」「夏彦の影法師」「「くまのプーさん」を英語で読み直す」「日本論の視座」「吉田一穂の世界」「詩人たちの世紀」「鳥が教えてくれた空」「涙のオルゴール」「原初生命体としての人間」「本多式中学英語マスター/短文英単語」・・・読んだら,後に残るかと聞かれても、忘れてばかり。緑内障になると、脅かされている目に、負担のかけ過ぎ・運動でもしたらどうだ、金を子孫に残したら? でも、書評・解説が面白そうだと買い込む。森嶋通夫の「なぜ日本は行き詰まったか」のエトスの重視と、山本七平の「日本はなぜ破れるのか」の敗因分析は、衝撃的であった。

 この四月、東京での中学同期会に出席、日本は確実に夜型の社会に変わった(今治は7時前でも大半の商店が閉店だ!)と実感した。11時近くで、路線バスが走っているなんて! 旅に出れば、寄る所がない時は、美術館に努めて寄るようにしているが、肥満で、立っていると、足や膝に来るのは、業腹である。金比羅さんの絵がこの9月から、公開されているので行きたいし、10月29日に、早大英文のクラス会に出席するので、国立近代美術館の「マチス展」にも、寄ってみたい!!旅するのもシンドなり、New England の黄葉は映画で(Straight Story の中での秋景色は見事で、実際に見たい気は、大いにあるのである)我慢するかと思いもする?!老いこみようが速すぎるか?教え子が折角招いて戴いても、倒れて迷惑かける心配あり、断るのが老人の智慧と心得る! 各種の会は遠慮して今は出ない。新出機械好きで、PC,Printer,Scanner を買い、去年は、年賀状の宛て名書きを、PCとプリンターで片付け,大いにその有難さは味わったが、この5月から、E−mailを開いとらん物臭で、もう、機械類は縁を切ろうかと考えもする。カードも使わんしデジカメも買いたいとは思っているが、あと何年の命ぞと思えば、手書き結構、フィルムで結構、現金で盗まれても仕方あるまいと覚悟を決めかかる! 90cc のバイクで、土佐の梼原(ゆすはら)、へ峠を越え、バカバカと行ってみたいが無理することもあるまいとも思う!

 つくづく、70歳から後は、余生だと思う。覚悟は出来ているつもりだが、まだ、80位は、余裕で生きれると、タカを括っでいる。実はそうではないのだ。同期生もジワジワと死んでいるし、学年主任の玉井徹先生も戦死した兄と同級生でこの8月御逝去なされた。保証などないのにまだまだ大丈夫と思って、毎日安心して生きとる。(実は、生に執着がある!悟ったように言えるほど修業できとらず、サプリメントも毎日300円分位とっているのは生きたい証拠)

 例により、進学情報、英語の教材、後輩・若い者に告げる言葉など、なんでもよいから、お知らせください。通信費で、落とすので、封筒も業務用をこしらえた。節税をせにゃいかん。
今冬は,どうなるか?御体調にくれぐれもご配慮を。5・60代は若いが油断禁物!!
老人の繰り言は読み辛かろう。ご寛容のほどを。では、また。

(04, 10, 10)

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