水中曳航体の研究

研究概要

 水中曳航システムはリアルタイムで計測可能なシステムであるため、迅速で広範囲にわたる海洋調査技術として、これまで数多く開発されてきた。その役割は海中環境モニタリング、海底調査、海底施設検査など幅広い。近年、ソナー技術の高度化に伴って、それを水中曳航体に搭載し、安定した姿勢で広範囲に移動可能な海中プラットフォームとして利用しようとする傾向がある。そこでの重要な技術の一つは水中曳航体の姿勢および誘導制御技術である。
  本研究は、安定した姿勢で横移動や縦移動が可能である水中曳航体(名称:SEAKITE)を設計し、その姿勢制御法および誘導制御法(深度、高度、横移動制御)について考察している。またその実験機(上図)を製作し、実験的に検証している。制御アルゴリズムに人間の知識を言語型ルールで表現ができ、非線形システムにも適用されるファジイアルゴリズムを用いている。(1)(2)

   

参考文献

(1)加藤:鉛直および水平両方向に移動可能な水中曳航体に関する研究(その1 基本形状と姿勢制御)、
日本造船学会論文集、No.169,pp.111-122, 1991
(2)加藤:鉛直および水平両方向に移動可能な水中曳航体に関する研究(その2 誘導制御)、
日本造船学会論文集、No.171,pp.389-398, 1992