盲目者行動支援ロボット

(盲導犬ロボット)

 

 

 

 

E班     

班長 菊池 伸 

班員 木下 昭人

根木 俊輔

 健志

 

 

 

企画: 現在の日本では、盲導犬の使用許可申請者が約8000人いるのに対し、盲導犬は約900頭しかいない。盲目者全体の数に至っては、約30万人もおり、盲導犬の数がかなり不足しているというのが現状である。

          そこで、杖だけでは一人で行動することに不安があるという盲目者の行動を補助することを目標として、比較的安価(20〜30万円程度)で提供できる、盲導犬にかわるようなロボットを考えた。

          このようなロボットに必要な機能として、

1.目的地まで盲目者をナビゲートする機能

2.危険・障害物を盲目者に知らせる機能

の2つが考えられる。この他に、

     段差を認知し、知らせる。

     信号の判別

     歩行補助

         などの機能も考えた。

          しかし、盲目者は、杖を使用することにより、階段を上り下りする、段差を認知し避ける・・・・・などの基本的な動作は、盲導犬がいなくてもできるので、杖とロボットを併用することによって、盲導犬のように盲目者の歩行をリードする機能は必要ないと考えた。

          このような考えに基づき、盲導犬ロボットの低価格か、小型化、軽量化を図った。

 

機能: 1.目的地まで盲目者をナビゲートする機能

 

         目的地の入力方法・・・・・

          このロボットの使用者は盲目者であり、キーボードでの入力を行うことが困難である場合がおおく、また、ロボットの小型化を図るという面から見ても、音声により目的地を入力するシステムにすることが適切であると考える。さらに、確認のために、入力された目的地が音声で繰り返されるようにすることにより、確認できるシステムにすることが適切である。

 

         目的地までのナビゲート方法・・・・・・

          カーナビと同じようにGPSを使用し、目的地までの音声によるナビゲートを行うこととする。ここで、カーナビの場合との状況の違いは、運転手は道路と地図情報を視覚でとらえることができるが、盲目者の場合は、視覚は使えないため、音声による情報提供をかなり正確に行うことが必要となってくる。  よって、曲がり角が何m先にあるかなどの情報を伝え、曲がり角で確実に曲がれることができるようなシステムとする。また、飛び出しを防ぐ意味で、曲がる必要のない角も音声で伝える必要がある点もカーナビと異なる点である。

 

2.危険・障害物を盲目者に知らせる機能

 

自転車などの常にあるとは限らない障害物の認知ができるように、ソナーを用いることにより超音波によって障害物を認識する機能を付けることが適切であると考えた。これは、超音波を出してはね返ってくる超音波により3次元的に障害物の速さ、方向、障害物との距離を認知し、使用者に伝えるシステムである。その情報の伝え方は、音声ではなく、電子音により警告するものとする。ここで、使用者が、よりわかりやすく、簡単に情報を処理できるようにするために、次のような電子音を考えた。

 

障害物が、    近い      遠い

      大きな音           小さな音

 

障害物が、使用者に対して、

                 遅い         速い

                 低音          高音

 

ここで、遅い、速い、とは、

km/h                               障害物が止まっている。

10km/h                                自転車、自動車などの速い障害物

の分別による。

また、4 10km/h は障害物は人間であると判断し、よけてもらえると判断し、警告音を発しないという対応をする。

 

形状:  犬のような地面を歩くような形状にすると、歩行機能や、段差の昇降運動ができる機能が必要となるので、使用者が装着できるようなものにする。後に示す図面のように、ヘルメット形のものにGPS受信機・イアホン・超音波システム(ソナー)をとりつけ、バッテリー・コンピューターは、ポシェットに搭載する。

 

他班から受けた質問について:

 

Q.地下ではどうするのか?

A.地下に対しては、地下対応のPHS又は、GPSの情報をとり込み対応していく。

 

Q.信号はどうやって判別するか?

A.信号の情報については、曲がり角でGPSにより止まるように指示し、後は、す

べての信号に音の出る機能が備わるのを待つことで対応していくしかないのでは

ないか・・・

他に、信号から、ある一定波長の波を出し、それを受信して、使用者に伝えるよ

うな機能も考えられるが、必要でない信号の情報を受信してしまう可能性がある

など、問題点が多く、さらなる検討が必要である。

 

Q.ソナーの障害物探知範囲が狭いのでは?

A.現在このロボットに取り付けを考えているソナーは、約10m程度の範囲を探知

できる。ソナーの性能を上げれば、さらに広い範囲で探知できるが、その分高価

なものとなるので、機能性と、低価格性とのバランスを考え、この程度のソナー

が最適だと判断した。

 

 

 

図面

 

ソナー 大きさ 約4×10×2cm

    重さ  約60g(電池含め約100g)

    連続使用可能時間

     20h / 50h

   (マンガン) (アルカリ)

 

cost(一例)

ソナー ¥15,000 × 4

コンピュータ ¥100,000

ヘルメット ¥5,000

バッテリー ¥5,000

   ¥170,000

 







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