C班メンバー
住岡 英信
田村 昌之
横山 伸介
岩崎 倫典
平井 英行
○目的
原油流出事故時、最もやっかいである、小石にへばりついた原油を除去する(できるだけ低コストで)。
○基本的なシステム
☆石についた油分を砂で取り除く実験
実験日時:7月19日 9:00〜11:30○他の班から指摘された点
実験に使用した道具:砂(砂場の砂)、小石、植物性油、フィルムケース、割りばし、コップ・基本手順:
1.コップに油と小石を入れ、小石を油まみれにする。
2.油まみれになった小石と砂をフィルムケースに入れ、かきまぜる
3.小石を取り出し、その状態を調べる・実験結果:
T(基本的手段通りした場合)
小石の油分はほとんど取れ、砂の方に付着した。U(2のときにまぜる砂を熱した砂にする)
小石では熱していない場合とそれほど変わらないように思えたV(1度使った砂をもう一度使用した場合)
最初に使用した時よりも、小石に砂がつきやすくなった。しかし、小石自体の油は取れた。W(一度に3つの小石をフィルムケースよりも大きなコップに入れて実験した場合)
だいたい1つの時の3倍の量の*砂で、3つとも油がとれた。
*実験の結果、親指の先から第一関節の上くらいの大きさの小石1つにつき、フィルムケース
半分ぐらいの砂が必要。X(同じ砂を3度使用した場合)
ますます小石に砂がついたが、小石自体の油はとれた。Y(1度使った砂を使って小石から油を取り除き、次に新しい砂でもう一度小石から油を取り除く場合)
小石自体の油の取れ具合はVの場合とほとんど変わらない。・実験結果も含めて出された班内での指摘とそれについてのアイデア
a.平時はどうするのか? →ゴミを拾えるようにしてはどうか
b.機械自体の運搬方法は? →軽トラックみたいなもので運搬
c.使った砂はどうするか? →他の場所できれいにする
→機械自体に砂をきれいにする機能をつける
→他の分野で再利用する(アスファルト等)。
d.砂をきれいにするならどうやってするか?
→原油をガソリン等に精製する過程で砂から原油を分離できないか。
e.石の回収はどうするか? →コンベアーなどを取り付け、幾分離れた場所から人が回収する。
→機械自身がする。
f.社会性については? →eのコンベアー式で機械から回収場所へのルートを作ればいくらか
景観は守れるのではないか?
g.いくらか付着する砂をどうするか?
→機械にブラシをつけ、水を使わず砂を払い落とす。
1.石から原油を取り除くのに砂を使うことばかり考えたために煮詰まってしまったので、もっと別なものを使った方法を考えてみた。
a 液体を使う
2.原油を取り除くのに使ったものをリサイクルすることを考えてみた。
感想
ロボットとは何か?を考えることがこのセミナーの目的だったはずなのに、反語とのロボット企画でずっと原油の処理方法のことを考えていたのは少し損したような気分ですが、あんなに議論したのは初めてでとても有意義だったと思います。このセミナーで、今まで漠然としか議論してなかったロボットに考えさせるということがいかに難しく、大変かがわかりました。小さいころ、ドラえもんや鉄腕アトムをみて、こんなロボットを作りたいと思い阪大へ来ましたが、考えるということについてもっと僕が考えなければいけないことを痛感しました。これを機にもっと考えを深め、将来に役立てようと思います。
1.機械の基本構造
原油のついた石を砂と一緒に混ぜて、その表面張力を利用する方式を、下のような螺旋構造を持った管の中で行う。
この事によって、作業の工程が単純となり、故障などに対しても対処しやすくなる。また、製造費も安くなる。
2.石を回収する方法
原油のついた石を回収するわけだが、これをすべて機械で行うとすれば、非常に難しい。だが、人の手で行うとすれば、広い海岸線では大変すぎるし、機械を使うメリットというのも、ほとんどなくなってしまう。よって、以下のような方法を提案したい。
中に特殊な信号を出す物質を入れた、長い金属製のロープのようなものを準備する。このロープを即席の線路として使う。つまり、原油除去機は、このロープに沿って動いていき、このロープのまわりにある小石だけを洗浄する。
作業全体の流れは、以下のようになる。
この方式のメリット
@ 人間は近くのロープまで小石を運べばよいことになり、負担が減り、効率的に動ける。
A 機械は広い海岸で効率的に動かすことができる。
などが挙げられる。
3.他の班から指摘された事に関する自分なりの見解
@平時はどうするのか?
機械に対する総合的な評価
今回、考案した原油除去機は、多くのサポートを必要とします。まず、機械自体の移動や、砂の輸送などが挙げられる。長距離の移動が、どうしても必要になってくる。また、細かい作業、例えば、砂をトラックから機械へ移すといった場合も、それなりの設備がいる。さらに、砂の処理の事もあるし、石を回収するのに多くの人間の存在を必要としている。
この機械は、不確実な要素が多い自然の海岸で働くにも関わらず、これだけ多くのサポートを必要としては、実際に働いてくれるかは疑問だ。
また、石油除去という特殊な事態にこだわりすぎて、それ以外の転用は難しいと思う。
石油除去ということならば、別の役割を果たす機械にオプションとして、その機能をつけるべきだったのかもしれない。
サラダ油を小石につけ、砂とまぜ合わせてかくはんする。
結果としては、よく油がとれていましたが、原油とサラダ油の粘性の違いを考えると、砂とまぜて攪拌するというやり方は、思うほど有効ではないように思えました。
又、砂もすぐに汚れ二度以上使うと急激に油の取れ方が悪くなりました。
これでは、かなり大量の砂を必要とするはずです。コスト、又、大量の砂をどうするかという質問も出ましたが、これについてはあまり心配しなくても良いのではないでしょうか。
原油事故というものが、ある程度制限された回数しか起こらないので、年に数十回もこの機械を必要とされる機会は無いと思われるからです。
しかし、ここで逆に問題になってくるのは、そのような限定され、かつ、年に一度あるかないかの状況でしか活用されることが無い機械を開発する意義があるのかと言うことだと思います。
ゴミを拾えるようにすれば、普段からでも使えるのでは、ということを提案はしたが、後から考えるとこの発想は逆なような気がします。
そこで、私が考えた海岸でのゴミ拾いロボットについて考察してみたいと思います。
まず、このロボットはゴミ拾いをしません。
ゴミが流れつくというものもありますが、大抵は人間のいるところでゴミは出るものです。
そこで、このロボットの役目はむしろ、海岸の監視または、人間への注意を行うことです。
ゴミをを出す人間についてもそうですが、むしろ落ちているゴミを拾うようにうながすというのも面白いと思います。
ゴミ拾いをしてきた人に何か特典を出すというのもいいかもしれません。
このロボットは、ただ固定された場所に置いてあるというよりも、海岸を動きまわって、ゴミが無いか近くの人間に聴くというようにすればどうかと思います。
ある程度ゴミがたまると、最寄りの場所までゴミを捨てにやってくるという風にしたらどうでしょうか。
人間への命令というよりも、愛敬のあるロボットにしたら良いと思います。
以上が、私のゴミ拾いロボットについての考察です。
最後に、この夏のセミナーでは、ロボットについてグループで何かをすることの面白さ、そして難しさについて、とても勉強することが出来たと思います。
このような勉強を、又してみたいと思いました。ありがとうございました。